日本人なら経験あり?「サザエさん症候群」

休み明けの仕事ほどつらいことはありません。特に日曜日の夕方は、月曜日からの慌ただしさを思うだけで疲労困憊してしまいますよね。90年代あたりからこの憂鬱な気分は「サザエさん症候群」として表現されるようになりました。今回はこの造語の成り立ちなどをお話してみようかと思います。
日曜の夕方に鬱状態 そもそも「サザエさん症候群」とは
テレビ離れがすすんだといわれる昨今でも、未だに10%台という視聴率を誇る、国民的アニメ「サザエさん」。1969年の放映から50年以上経っても衰えない根強い人気で最長寿番組としてギネスブックにも認定されています。この人気の秘密はなんといっても親子三代で安心して観られる安定感ではないでしょうか。サザエさんで描かれる日常は、情報があふれかえる現代とは隔世の感があるもので、たとえば一家だんらんの食事風景、頑固な家長、良妻賢母と元気な子供たちなど失われた象徴が健在しているのも特筆すべき点かと思います。
さて、なぜこの牧歌的なアニメ番組と“症候群”という医学用語が組み合わさって「サザエさん症候群」といわれるようになったのでしょうか。
サザエさんの放送時間帯は放映開始時から日曜日の夕方6時30分からと変わっていません。イレギュラー放送もあったようですが、50数年間、日曜日のあの時間帯になると、お馴染みのテーマソングが全国津々浦々のお茶の間に流れることになるわけです。
そして、番組が終わると「明日からまた、仕事(または学校)がはじまるのかぁ~」と憂うつな気持ちになることから“サザエさん症候群”といわれるようになったそうです。
ちなみにこの造語ができる以前からサザエさんを観ると日曜日の終わりを実感するということは、巷間でちょいネタとして話されていました。
現代では仕事がはじまる憂鬱な気分と合わさって、あの牧歌的な世界観から抜け出せなくてさらに憂鬱になる人がいてもおかしくないような気がします。

何歳になっても日曜の夕方はブルー(鬱)
社会人として働いていると、日曜や休日を楽しんだ後の気持ちの切り替えというのが、案外、大事なポイントであることに気づかされます。しかしながら、このポイントは何歳になっても課題であり、仕方のないことだと達観するしかないような気がします。
特に長い休暇であればあるほど“社会復帰”には時間がかかるものです。休暇中に旅行や帰省をしていたら尚更のことです。私事ですが、いまフリーランスの立場で暦とは関係なく、仕事をしているわけですが、自分で設定した休日が終わる頃になるとサザエさんを観なくともある種の虚しさを感じます。でも、サザエさん症候群とはうまい表現だなと思わざるをえないおっさんです。

20代はテレビを観ない?
サザエさんの視聴率は10%台という話を先ほどしましたが、最近の若い人たちはテレビを観ないという調査記事が出ていました。記事によると全世代の人が「一日にテレビを少しでも観る」割合は79%だそうです。これを世代別にみると10~15歳56%、16~19歳47%、20歳代73%となっており数年前と比較すると約20ポイント減少しているそうです。テレビを観ない分、インターネットのSNSを利用したり、動画配信サイトを視聴しているようです。
こうしたことを考え合わすと、若い世代にサザエさん症候群といってもわからなくなる日が来るのは、そう遠いことではないように思えてきます。しかし、テレビを観ない彼ら彼女たちも日曜の夕方あたりから、仕事や学校に行かなくてはならない明日を思い、憂鬱になっているのはまず、間違いないでしょう。

月曜日の出社の前日、日曜日に憂鬱になる原因アレコレ
先述したブルーな気分とは異なる、休日明けに出社したくない原因にはさまざまなケースがあると考えられます。「単純に仕事がしたくない!」というのは分かりやすいし、どちらかといえばポジティブなので、出社して数時間もすれば日常のリズムが戻ってくるので心配は無用。ネガティブベースでは、たとえば「仕事が山積みになっている」「トラブル処理の最中」「残業が続く」など考えるだけでもウンザリする理由。ただ、この3例に限れば自分の実力次第で、苦しみながらもなんとか突破できるはずです。いちばん辛いのはやはり対人関係だと思います。ここがネックになっている人はサザエさん症候群どころの話ではありませんよね。対人関係問題は職場環境も影響しているので非常に難題。大きなストレスを抱えるのでメンタルを病む怖れさえあります。ここは健康あっての自分と割り切って、見切り転職するのもマストだと思います。‟逃げるが勝ち“とは、まさにこのこと!思い切って気持ちを切り替える勇気をもってください。
まとめ
「サザエさん症候群」はアニメ文化と実生活が結びついた、実に日本的な造語であると思います。アニメが日本人にとって、どれほど身近で愛されてきた文化なのかが、改めて実感できます。海外にはサザエさん症候群と同じ意味で「ブルーマンデー」という言葉があるといいます。月曜日の仕事は憂鬱というのは万国共通。でも、もし、その憂鬱になる原因が健康を損なうような事態であれば、退職をしても良いと思います。
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