円満退職と最悪の退職を実例から検証

転職したいと思うあなた、転職と同時に付きまとうのが退職という行為です。会社に限らずアルバイト先を辞めることもあります。新卒の人や現在無職の人以外であれば、転職先の決定と退職はセットになって訪れます。
このコラムでは退職についてまつわる情報を、編集長のMr.お~!の見解を交えながら紹介させて頂きます。
今回のテーマは「円満退職と最悪の退職」です。
円満退職と最悪の退職を実例から検証

退職について語るネットコンテンツは山のようにありますが、それらも十分参考になる話ばかりです。似たようなことを書いても読んで下さる人に申し訳ないものですから、このコラムでは、Mr.お~!や知人の実例をもとに、退職の仕方を検証したいと思います。
円満退職ってどんな退職?
円満退職実例1:知人Aさんのケース
Aさんは保母さんでした。保育業界に疲れ、当時私が勤めていたコールセンターに転職してきた人です。「未経験の業界なので分からないことばかりだと思います。」面接をしたのも私でしたから、当時のことは鮮明に記憶しています。
そのAさんは未経験ながらもその謙虚な姿勢から、入社して一年も満たないうちにTOPクラスのオペレーターへと成長します。報奨金制度を取り入れていた会社でしたから、当時のAさんの年収は500万円ほどになっていたはずです。
結婚適齢期に差し掛かったAさんからある日突然「お~!さん、わたし結婚して退職します。急な話だと会社に迷惑をかけるので、就業規則の一ヶ月ではなくそれ以上働いても構いません。」と、謙虚な姿勢で退職願を提出してきました。
結果的にAさんは退職届を出してから2ヵ月ほどで退職しましたが、延びた理由は特にありません。貢献度も高く社内でも人間関係が円滑だった人でしたから「辞めたい日を言ってくれたらそれでいいよ。」と私から伝え、退職願提出から2ヶ月ほどで退職しました。

Aさんの事例から検証
これは想像ですが、Aさんは退職する時期をずっと前から決めていて、ある程度の貯金目標を達成したのちに、会社に迷惑をかけないように退職の意思を伝えて来たのだと思います。
このAさんの評価できるところは人間性ではなく、人生設計だと思います。結婚時期、貯金目標、会社への配慮とある程度のスケジュール管理を行った上で対処したと想定されます。本人から聞いたわけではないので想像の域の話ですが、計画性は退職の上で大切です。
Mr.お~!の場合
私の場合あまり誇れる円満退職はありませんが、フリーランスになった時に生活の手段として働いた保険会社での事例を紹介したいと思います。
フリーランスになりライター業を営み始めると言いましても、初めから仕事があったわけではありません。ですから生活するために準夜勤の時間帯の仕事をしていました。平日は午後4時半から6時間。土日祝日は9時から12時間の仕事です。
この仕事は始めた時から、本業が軌道に乗った時は辞めるつもりでした。乗らなければずっとやっていてもいいと思えた仕事でもあります。働いて丸3年を迎える頃に、退職を考える時期がやってきました。
就業規則では退職希望日の一か月前に意思表示すれば良かったので、区切りの良い月末にあと一ヶ月で退職したい旨を当時の上司に伝えました。問題はそこから起こります。
「人が少ないのに辞められたら困る」「安定して出勤してくれるお~!さんにはずっと続けて欲しい」「本業が実らないようにずっと祈っていた(笑)」と引き留め工作が続きます。
最終的に予定通り退職したわけですが、私が心がけたことは成績でした。せめて引き留めてくれた上司に喜んでもらおうと、最終の一ヶ月は過去最高の成績、チームではTOPの成績を残して退職しました。
送別会もして頂きましたが、今でも当時の上司とは人間関係が続いています。「いつでも戻ってきていいよ。」「事業は失敗していない?(笑)」と言った関係です。
Mr.お~!の事例から検証
円満退職の秘訣は、最後まで精いっぱい誠意を尽くすことだと思います。もう辞めてしまうからと仕事に手を抜いたりしてはいけません。人間いつどこで退職した会社や、その時に一緒に仕事をした人と再会するか分かりませんから。
最悪の退職ってどんな退職?
今度は最悪の退職の事例を紹介します。良い例の後だけに、悪い例は本当に悪く見えるかもしれません。

Mr.お~!の最悪の退職のケース
私が10年間うつ病になるまで働いて辞めた会社は、最悪の退職のケースでした。他の退職では円満と自分では言えないかもしれませんが、のちの人生に影響を残すものではありませんでした。実際、辞めた会社の人との交流も残っていますし。
その会社を辞めた時、私は取締役の一人でした。自分で言うのもおかしいですが、望んで取締役になったというよりは、就業規則に拘束されることが面倒だったことや、権限などが持てることでやりたい仕事を自分の意思で出来たから受けた役職でした。
その立場が会社に与える影響を考えていれば、もっと上手な辞め方があったのかもしれません。私の場合は辞任届を一方的に出し、その翌日に会社に挨拶だけに行き、さっさと辞めてしまいました。そうなった理由を述べればきりがないのでポイントだけ述べます。
自分がやりたいように仕事が出来なくなると、ストレスを感じるものです。そんな状況だと自分の理想は実現できませんから、自分で会社を興して自分でやる方が良いと思い、当時親しかった知人友人に出資を呼びかけ、会社を辞めて自分がやりたい事業を始めようとしました。
ところが無智だった私はここで競業避止義務違反を起こしていたのです。簡単に説明すると会社の取締役は退任後ある一定の期間は、同じような仕事はしてはいけないという法律があることを知らずに行動してしまいました。
そのことで前職の会社から大変厳しいご指摘をいただき、私は考えていた事業を断念。そして前職のスタッフたちからは裏切り者扱いを受け、今も接点は全くありません。
Mr.お~!の事例から検証
私の事例は会社の取締役という少し特殊な事例ですが、辞める前の調査不足は否めません。結果的に10年間一緒に働いて来た仲間たちとは、今も連絡が取れない状況にいるわけですから。
会社を辞める時は絶対に後ろ足で砂をかけるような真似はしてはいけません。顧客を転職先に引っ張り、退職した会社に損害を与えるのもよくある事例です。一時的には転職先で喜ばれるかもしれませんが、そうした考えは長い目で見ると後悔しか生まないと思います。
まとめ
円満退職と最悪の退職、極端な例を並べましたが、転職には退職はつきものです。ステップアップするための転職であれば、なおさら円満退職できるように努力する必要があります。
転職エージェントを使う場合は、退職の方法について教えてくれる担当者がいる所もあれば、セミナーやサイトなどで解説しているところもあります。退職に対する知識は多く学んでおくことに損はありません。その中で自分も退職する会社とも、ずっと円満な関係でいられるよう心がけて下さい。
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編集長MR.お~!から転職エージェント活用の心得え
- 転職エージェントは一つに絞らずに複数の転職エージェントを利用すること!!
- 労働条件や業種、職種、年収など希望をまとめておくこと!!
- 転職完了まで通常3~6カ月程度かかることを理解しておくこと!!
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