ワタミがホワイト企業に…意外に知られていない「認定」の仕組み

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今回は「ワタミがホワイト企業に…意外に知られていない「認定」の仕組み」のニュースに基づいてお伝えします。
情報元サイト:ワタミがホワイト企業に…意外に知られていない「認定」の仕組み
日刊ゲンダイ 1/22(水) 9:26配信
ニューストピックス
以前ブラック企業大賞のニュース解説をしたので、今回はホワイト企業のニュース解説をしたいと思います。改めて思うのは逆説のニュースを書くと「賞そのものの信用性」について考えられてしまうということです。
今回発表されたホワイト企業賞ですが、過去にブラック企業大賞を受賞したことのあるワタミが受賞したからでしょうか、日刊ゲンダイが話題に取り上げていましたので、このニュースをもとに様々解説してみたいと思います。
まず今回の記事の本質として考えられることですが、執筆者は「賞としての信用性」に疑問を抱いているという感想で締めくくっています。そもそも賞を受賞する基準とは何なのでしょうか。今回のホワイト企業賞を受賞した基準とは何なのでしょうか。
簡単に解説すれば「審査員による判定」です。ホワイト企業賞は第三者機関が運営して行っているものではなく、企業側が「ホワイト企業にふさわしいかどうかを判断して欲しい」と審査員側に費用を支払い認定される賞です。
一見「お金を払えばもらえる賞」と勘違いしそうですが、審査員は定められた基準のもとに調査した結果で受賞の有無を決めています。
あまり言いたくありませんが、参加企業30数社のうち、30社が何かしらの賞を受賞しているそうです。賞を出す人たちにも意見もあるでしょうが、これでは世論への信用は得られないと思います。残念ながら…
ブラック企業大賞とホワイト企業大賞
先日投稿したブラック企業大賞の時は結構力を入れて意見を述べてしまいましたが、今回のホワイト企業大賞を調べるうちに、ブラック企業大賞の審査価値にも不安を抱くようになりました。スポーツとは違い見る人が一目でわかる結果ではありませんから…。
ブラック企業大賞に三菱電機や電通が選ばれた時は「それはそうだろう」と思いましたが、私は審査基準でそう思ったわけではありません。詳しくは当時の記事をご覧ください。不思議に思うのはトヨタ自動車がブラック企業にノミネートされていたことです。
トヨタ自動車ほどの規模になれば完全ホワイト企業化は無理なのかもしれませんが、ブラック企業大賞にノミネートされることの方が疑問です。日本企業の多くはトヨタの経営手法を学び、その手の書籍は飛ぶように売れています。
この受賞基準ですが、もう少しわかりやすくして欲しいものです。ブラックであってもホワイトであっても…。そう思ってしまうのは私だけでしょうか。
ワタミはブラック企業イメージを払しょくできたのか

ワタミの立場からすれば、ブラック企業イメージを払しょくするために全力で対策を練っているのは分かります。私がワタミの広報を担当するのであれば、同じような手法を取ります。ただ今回のようなワンポイントではなく、その他複数の手法を一気に進めますけどね。
正直な気持ち、ワタミで働きたいと思いますか?
ここが大事だと思います。働きたいと思う人は労働環境をそんなに気にしないものです。ワタミの創業社長さんの本を読んだことがありますが、私自身はとても素晴らしい生き方ですし、本を読んだ当時は尊敬もしていましたから。
でも働くのと尊敬は別です。企業イメージを作るというのはそんなにたやすいことではないわけです。その点を体験談を通じてこのあと紹介いたします。
体験談:ワタミ社長タイプの社長の本音
私の知り合いにやはりワタミの創業社長を尊敬し、見習っている人がいます。その人もやはりブラック企業にたとえられ、人材の確保に苦しんでいるのも事実です。いったい何がダメで、何が良いのでしょうか。これは私の持論ですが解説させて頂きます。
ワタミ社長タイプの良い点
夢を追いかけカリスマ性があります。そして勢いがありますし、常にポジティブで一緒に仕事をしていて楽しいという気持ちになります。会社を大きくする手段の一つに経営者のカリスマ性は必要項目です。またこのタイプの人の側近になれば出世のチャンスも増えます。
ワタミ社長タイプの悪い点
分かりやすく端的に言うと「みんなあなたと同じような生き方を基本としていませんから」と言うことに尽きると思います。経営者になるために大学を出て会計事務所で学び、資金を得るために佐川急便で働き貯蓄をして、300万円ためてから創業する。
このプロセスそのものは本当に素晴らしいですし、それを実行したくても夢半ばで諦めてしまう人がほとんどです。何よりも「みんなあなたの様に経営者になりたいわけじゃない」と言うことを本質的に分かっていなかったことがブラック企業化に繋がったと思います。
社員は労働者です。雇用契約の下に働く人材であって経営者ではありません。もちろん経営者意識を持って働く人は出世しますが、ある程度まで上り詰めれば独立してしまうのもこの手のタイプです。
ちなみに経営の神様松下幸之助さんの下で働いていた人が、三洋電機の創業者だというのをご存知でしょうか。経営の神様は経営者まで排出しますが、ワタミの創業社長もこれから同じように多くの同業経営者を輩出するかどうかが楽しみです。
カリスマ性は高く素晴らしい経営者だと思います。しかし人材育成の考え方に「みな経営者の思い」を押し付けていなかったでしょうか。
体験談に戻りますが、私の知り合いのワタミの創業社長を崇拝する社長さんはまさに「みな経営者の思い」を押し付けてブラック企業化しています。そのことに気が付いて軌道修正をかけたのですが、カリスマ性の強さから影響力が高く脱ブラック企業は難しいようです。
まとめ
ブラック企業大賞の次はホワイト企業大賞の解説をさせてもらいましたが、改めて整理したいと思います。

就職したい企業は自分のやりたいことが出来る会社なのか?
YESの人は労働環境なんてそんなに気にならないはずです。NOの人はYESと思える会社への転職を考えるべきです。転職エージェントの中には求人の質にこだわって提案してくれる所もあります。今一度、今の自分の気持ちを考えてみて下さい。
YESと思える会社が見つかるまでは、アルバイトや派遣で生活をつなぐというのも生き方の一つだと思います。派遣に特化している転職エージェントにも相談してみると良いと思います。
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