転職体験談4 看護師の妻が、転職エージェントを使ってみた

体験談コーナーは編集長のMR.お~の実体験をご紹介しています。他人のふり見て我がふり直せなんて昔の人は言いますが、私の経験を反面教師としてあなたの転職活動に役立ててみて下さい。
最初は准看護師向けの求人サイトを使いました。
私の再婚相手は、准看護師をしています。と言うよりもしていましたが正解です。出会った当初は職場の上司のパワハラに悩み、パニック障害を起こして私の勧めで休業手当を申請し、2ヵ月ほど仕事を休んだのちに職場復帰せずに退職。ここから彼女の転職活動が始まりました。
最初は求人サイトを使いました。今ほど発達した機能や情報もなく、本人自身もフルタイムで働き続けられる自信もなく「契約社員でいいから」ということで、半年間単位の契約で募集している病院を探しました。
幸いにも住まいの近くの高齢者施設で准看護師の求人がありましたので、履歴書を送り面接の上で即採用。簡単に言えば正社員ではなかったことや人手不足もあり、採用まではとてもスムーズでした。
ここで押さえておきたいポイントを一度整理します。ここでの採用は「契約社員」です。半年単位で雇用契約を結ぶ就業形態です。准看護師に限らず、契約型の雇用形態の採用は正社員や正職員と比較してもハードルは低いです。
社会保険や厚生年金は最初からちゃんと保証されています。ただ有給休暇については雇用段階では保証されていないケースがほとんどでした。半年後に契約を更新すると有給休暇が保証されるケースがほとんどです。もちろん賞与はありません。

決まらず、転職エージェントを頼ったのですが…
半年契約を終えた後、そのまま採用中の職場で正職員になれば良かったのですが、結果的に毛契約更新せずに退職する道を選びました。理由は夜勤や救急の呼び出し、医師のいない中で結論を迫られる環境等、正職員になるにはリスクが高いこともあり、契約満了で退職を選択することにしました。
今思えば、看護師の求人にはよくあるケースのようです。採用のハードルは低くし、まずは半年間働く。採用する側は働き続けて問題ない人材なのかを見極める。見極めきれなければ契約を更新して様子を見る。できる人材なら正職員としての採用を勧める。
雇用する側もされる側にも、半年間働くことでリスクを見極めた雇用が出来るというメリットがありますし、人手不足も一時的には解消できます。入社当初はとてもやさしい先輩や上司も、契約更新が近づくにつれて態度が変わってきますので、職場を選ぶ方法としてこの方法も良いかもしれません。
退職の道を選んだ妻は、私と結婚しましたが仕事はしなくてはいけません。そしてここから正職員採用への厳しい道のりが始まりました。
今度は求人サイトではなく転職エージェントを活用する方法を選びました。結果的に3社に登録し、3社の担当者と面談。その後記憶が確かなら5社ほどのエントリー後に面接を行いましたが、全て不採用でした。理由は簡単で、この時代の医療系専門の転職エージェントには、大きな欠陥があったからです。
まず病院側も正職員募集はそれほど力を入れていなく「いい人がいれば紹介して」程度の扱いで転職エージェントと接していたようです。正看護師ではなく准看護師の妻が正職員を求めたところで、医療機関が欲しいのは国家資格保持者の正看護師。しかも「いい人がいれば雇う」というあいまいな状況下では、採用を得るのは困難でした。
人手が不足していると言っても、医療の世界はちょっと一般企業とは事情が違います。万一医療事故でも起こせば、病院組織全体に影響が出ます。正職員が担う仕事はそれだけ責任も重いです。その分給与も良いのですが、それに見合うスキルを要する人材は、どの病院も手放しませんから。
ましてや結婚して子供を産む気満々だった妻を採用しても、近い将来産休に入るのが目に見えているわけです。正職員採用のハードルは、私たちが思う以上に高いものでした。
ついに就職!と言っても、結果は?
休職期間も2ヵ月を過ぎると、収入面という現実的な問題が迫ってきます。転職活動中に入籍した妻本人も、生活への焦りがあったようです。「自分で仕事を探す!」と言って転職エージェントの連絡を待たずに、ハローワークに登録しに行ってしまいました。
ハローワークには、失業保険の手続きもあり通うことになりました。その間、転職エージェントによる就職活動と、ハローワークに通う就職活動双方で、妻にも少しずつ疲れが見え始めてきました。
そんな時にハローワークに出ていた求人を見て面接をセッティング。ただその仕事というのは、週3日のパート勤務でした。「働かないよりはましでしょ!」という、収入に焦る妻の気持ちを優先し、面接に向かわせました。
上司との相性も良かった幸運もあり採用され、妻の2ヶ月ちょっとに渡る就職活動も終わりました。そして本人の宣言通り、採用から4カ月で妊娠、その後3カ月勤務して産休に入りました。
育休明けもパートで勤めましたが、高齢出産の後遺症で働くことが困難になり2ヶ月で退職。今は専業主婦をしています。

まとめ
医療関係者向けの転職エージェントのウェブサイトを見ると、とても華やかに見えます。そして収入UPが狙える転職も何となく期待できそうに思えてしまうから不思議です。
特にこの経験で感じたことは、多くの人が「転職エージェントへ登録したことで、良い就職先に就職できそう」と思えてしまうこと。これは大きな間違えです。
転職エージェントに登録することは目的ではなく手段です。それに転職エージェントも成果を残したい気持ちから、最初は特に親切丁寧に接する人が多いのも事実です。こういうと看護師の方に嫌われそうですが、この世界で働く人の多くは病院の中しか世界を知りません。井の中の蛙大海を知らず、この言葉が当てはまる人がとても多く見受けられます。
妻も最初は転職エージェントの人の言葉に期待を寄せていましたが、不採用が5回も続くと冷静になったようです。あくまでも転職エージェントは手段だということは忘れずに。
妻の例は同業の方にとって反面教師と思える部分が多々あったと思います。どんな職業でも転職に焦りは禁物です。今の生活を崩さずに上手に転職するには、仕事を辞める前に転職エージェントとよく相談をして進めることが良いのかもしれません。
編集長から見た看護師の転職におすすめの転職エージェント
看護Roo!
ナースではたらこ
ナースパワー人材センター
マイナビ看護師
看護のお仕事
ナース人材バンク
編集長MR.お~!から転職エージェント活用の心得え
- 転職エージェントは一つに絞らずに複数の転職エージェントを利用すること!!
- 労働条件や業種、職種、年収など希望をまとめておくこと!!
- 転職完了まで通常3~6カ月程度かかることを理解しておくこと!!
ご自身のキャリアを見直したい方や今の職場の環境や労働条件にご不満ある方、また転職にご興味ある方、まずは転職のプロに無料相談してみましょう。