転職体験談その15 男性看護師の転職事情ってどうなの?転職に成功した知人に聞いてみた。

体験談コーナーは編集長のMR.お~やその友人知人の実体験をご紹介しています。「他人のふり見て我がふり直せ」なんて昔の人は言いますが、他人の経験を反面教師としてあなたの転職活動に役立ててみて下さい。
男性看護師の転職事情
実体験談を紹介する前に、先ずは男性看護師の転職事情から簡単に紹介したいと思います。独自目線になりますが、看護師さんに言えることは男女問わず医療の世界でのプロである反面、他の世界が全く分からない人が多いということです。
そのために経験がない行動を起こす時は、知り合いの情報を中心に行動に移す傾向があります。昔はそれでも良かったのでしょうが「転職しなければよかった。」という声を多く耳にして来ました。
私の妻も看護師の資格は持っていますが、初めて転職した時は「転職しなければよかった。」と後悔したそうです。今日紹介する知人の体験談にも一度目は転職して失敗し、二度目の転職で成功した例になります。
離職率が比較的高く転職市場も活発と言われる看護業界ですが、なぜ転職する人が多いのでしょうか。理由は大きく分けて3つです。
- 結婚・出産により仕事の継続が困難
- 人間関係で行き詰まり転職を考える
- より高い年収を求めて転職する
このコラムを読まれる看護師さんやご家族の皆さん、自分に当てはめると中らずと雖も遠からずではないでしょうか。
男性看護師の平均年収
人間関係や結婚・出産により離職するケースについては別のコラムで触れますが、今回は男性看護師の転職事情で最も多いケースとされる年収アップを考えた転職に基づき、先ずは看護師の年収について触れてみたいと思います。
看護師の年収全国平均
項目 | 年収 |
男女 | 473.8万円 |
男性 | 489.4万円 |
女性 | 477.1万円 |
このあと紹介する男性看護師の知人は平均年収を下回っていました。簡単に解説すると看護師の年収はクリニック勤務の場合年収が低く、病棟及び高齢者施設勤務の人は年収が高くなる傾向にあります。
こういうことを知らずに転職活動をして失敗したケースをこのあと紹介いたします。
実体験レポート:男性看護師の転職事情を転職成功者から聞きました!
知人の男性看護師に過去の転職をはじめ、今回転職に成功したこともありインタビューしてきました。失敗と成功と2例のみと言う分かりやすい経験ですから参考にされてみて下さい。

名前:佐藤 剛
年齢:38歳
住所:大阪から東京へ移転
佐藤君は大阪で生まれ育ち、大阪で看護師になりました。看護師を目指した理由は大学時代に交通事故に遭った時、当時稀だった男性看護師の献身的な姿に憧れたことがきっかけでした。
経済学部にいた佐藤君でしたが進路を変え独学で勉強を重ね、卒業後は専門学校に通い、夢を叶えるまでは様々な苦労があったようです。両親にも反対され、専門学校は病院で働きながら准看護師の資格を取りました。

お礼棒鋼と業界では言うそうですが、正看護師の資格を取得するまで大阪の同じ病院で働いていました。人間関係も順調、収入も年々増え始めお礼棒鋼も終わりかけた頃、上司に当たる看護部長の嫌がらせが始まります。
真面目な性格の佐藤君は残業も惜しまず女性の多い職場内で男性にしかできない力仕事を率先してこなしていたのですが、正義感が強いこともあり上司に改善提案をキツイ口調ですることもあったそうです。
そのことで看護部長から嫌われ、職場内での嫌がらせが始まりました。3年耐えましたが限界、住み慣れた大阪の街も含めて全てが嫌になったそうです。そこで彼は大阪を離れる決意をします。その当時の年収は400万円を超えていたにもかかわらず…。
東京へ状況、転職に失敗
退職金をもらい貯金も多少あったことからそのお金を原資に上京した佐藤君ですが、誰にも相談せずに「東京ならもっと年収がもらえるだろう。」と安易な考えで東京への上京を決めてしまいます。これが失敗の始まりです。
結婚願望がなかった佐藤君は、都内のステキなワンルームマンションに目をキラキラさせてしまい「東京で暮らす!」と決めてしまいます。ハローワークを通じ、クリニックを紹介されました。そして早々にそこで内定を得て上京準備を始めてしまいます。
仕事が決まっていましたので、憧れたワンルームマンションは借りることが出来ました。職場への通勤は2駅と決して遠くはありません。そして東京での新しい生活が始まりましたが、これが転職失敗のプロローグにつながるとは全く思っていませんでした。
知らない街東京、貯金はあっという間に底をつく
初めての転職で初めての東京暮らし、何もかもが知らないことばかり。クリニック勤務と言っても職場には医師と医療事務とパートの看護師さん1名、人間関係に悩んで大阪を飛び出した佐藤君ですから、最初はこの小さなユニットに安心を感じたそうです。
職場では仕事以外の話はほとんどせず、華やかな街東京を満喫し始めた頃に恐ろしい請求が届きます。税金です。住民税の高さにビックリ、どこに行くにもお金がかかり、華やかなショーウィンドウは購買欲をさそい衝動買いの連続。
それでも佐藤君は「ボーナスが出れば大丈夫」と思っていたのですが、ここでまた想定外のことが起きます。ボーナスが低いのです。大阪では病棟勤務だった佐藤君の賞与は基本給の4か月分(夏と冬各2ヶ月ずつ)、その基本給がとても高く賞与も高額でした。
東京へ行くことばかり考えていた佐藤君は、面接時の給与交渉では月収の手取り額の話しかしなかったそうです。まさか基本給がこんなに低いとは。ボーナスも基本給の3ヶ月(夏と冬各1.5ヶ月分)と思っていたよりも賞与がもらえないのです。

このままでは生活が破綻する…。転職を決意。
源泉徴収票をもらった時は、年収が50万円以上下がっていたそうです。その数字を見て佐藤君は転職を考え始めます。佐藤君は東京に友人もなく、パソコンでネット検索をしながら転職活動を一人で開始します。そんな時に目にしたのが転職エージェントのサイトです。
クリニック勤務の佐藤君は平日が仕事で土曜が半休日曜が休み、週末や夜の仕事終了後に転職エージェントの担当と会ったり電話をしながら転職活動を開始しました。ここで彼は学びます。クリニックを選んだことが失敗だったということを。
週末休むことに対するこだわりがない佐藤君にとっては、年収が上がれば仕事内容や勤怠はさほど気にしない性格でした。それでも大阪での病棟勤務はトラウマもあり、エージェント担当者の勧めで高齢者施設への転職を決めます。
転職活動は想像以上にスムーズで好条件を獲得
転職を急いでいなかったこともあり、3つの施設の面接を受けて3つとも内定を得たそうです。男性ならではの力が必要な看護業務も多く「男性看護師に来て欲しい!」というリクエストは高齢者施設には多いと言っていました。
前回失敗した給与交渉も転職エージェントの担当者が代わりに行ってくれましたので、3施設の中で年収的には2番目、経営規模としては大手保険会社の介護部門に当たる職場を選びました。
内定辞退の連絡も転職エージェントの担当者が代わりにしてくれました。また退職手続きや退職に伴う不安(税金など)のアドバイスも受け、退職の申し出から一か月後にクリニックを退職、数日休んだのちに今の職場で働き始めました。
転職成功から一年、年収は全国平均を大幅に超え生活も安定
佐藤君を紹介されたのは私の知人を返してのことで、私自身はさほど接触はありませんでした。取材したのは転職から一年強経過した時期でしたが、年収は500万円を超え、生活も安定し、人間関係に悩むことなく生活できていると話してくれました。
東京に来て2年半ほどだそうですが「今が一番充実している。」と笑顔で語ってくれた姿が印象的でした。
まとめ
男性看護師の転職事情を探ると、女性中心の職場だけに男性ならではの仕事が求められる職場が優位のように思います。高齢者施設を選んだ佐藤君は職場で必要とされ、仕事に対してもやりがいと達成感を感じていることが伝わりました。
男性看護師の方それぞれに理想の職場があるとは思いますが、佐藤君の例を挙げると「必要とされる喜び」が働く上では大事なのかもしれません。今の職場で必要とされていいますか?少し考えてみて下さい。
転職することで必要とされる職場に出会えるだけではなく、年収UPにも成功するかもしれません。転職エージェントの活用は無料ですから、登録して相談してみる価値はあると思います。
編集長から見た看護師の転職におすすめの転職エージェント
看護Roo!
マイナビ看護師
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ナースパワー人材センター
ナースではたらこ
ナース人材バンク
医療ワーカー
編集長MR.お~!から転職エージェント活用の心得え
- 転職エージェントは一つに絞らずに複数の転職エージェントを利用すること!!
- 労働条件や業種、職種、年収など希望をまとめておくこと!!
- 転職完了まで通常3~6カ月程度かかることを理解しておくこと!!
ご自身のキャリアを見直したい方や今の職場の環境や労働条件にご不満ある方、また転職にご興味ある方、まずは転職のプロに無料相談してみましょう。