コロナ渦で状況が一変か!?看護師の転職をデータから分析

転職を考えている人に役立てればという思いでこのサイトを立ち上げました。同じような転職を解説するサイトは数多くありますが、当サイトでは編集長独自の目線と経験を交え解説することがポリシーです。
経済動向、転職市場動向、こうした情報は一見難しいもので、特に若い世代の人が見ても良く分からないという意見も聞きました。このカテゴリーでは「分かりやすく」をモットーに転職を考えている人たちに役立つ市場動向を分析してみたいと思います。
コロナ渦前の看護師の転職市場動向
「ナイチンゲールに憧れて…」清潔なイメージを時折見せる看護師という職業ですが、私の知る限りでは離職率が高く転職が多い職業です。「元看護士」と言う人も周りには多くいます。職場復帰しない理由として一番聞く話は「子育てとの両立が困難」という印象です。
ところが奥さんにしたい人の職業で常に上位にいるのも看護師、ちなみに私の妻も准看護士の資格を持っていますが、今現在職場復帰は考えていません。「子供が大きくなるまでは難しい」という理由ですが、実際に転職活動をさせてみるとそう思いました。
クリニックなどの週末に休める勤務先の場合、ほとんど募集がありません。求人情報としては掲載されていても「良い人がいれば採用する」と言うのが現実で、欠員による募集ではないものがほとんどです。
有効求人倍率が常に2倍以上と高めの看護師転職市場ですが、看護師が不足している職種とは一体何なのでしょうか。答えは看護師さんご自身が一番良く分かっていると思いますが、24時間病棟等の勤務や高齢者施設などの看護業務です。
これらの職種の特徴は24時間365日仕事が行われ、働く看護師さんたちはシフトに入ることになりますから、子育て世代の看護師さんにとっては働きやすい環境とは言えません。職場に保育施設が併設されている所もありますが、稀なのが現実です。
ですから統計上では常に「人手不足」とされている看護師の転職市場ですが、常に人が足りない職種と言うのは決まっていて、これらをシンプルに分かりやすく打ち出しているデータを探してみたのですが存在しません。
強いて挙げれば次に挙げる統計データがそれを示していますが、登場する時は他のデータも多く登場してきますので、問題点が森の中に隠されてしまっているという印象です。

就業について未定の理由(グラフ白)家事・育児のために仕事を続けられそうにないという部分に着目するとわかりますが、それだけ子育て世代にとって看護師が働き続けられる環境が整っていない証拠です。
保育士の転職市場では多くの税金が投入されて変化が見られますが、看護師の転職市場ではこうした状態は長年続き、未だに根本的な改善はなされていません。24時間病棟や高齢者施設などのシフト勤務を余儀なくされる職場での環境改善がカギになります。
この問題が改善されない限り、看護師の転職市場は変わらないと考えていましたが、2020年に入りさらに事情が変わってきました。
コロナ渦後は一変!?看護師の転職市場を徹底予測

2020年3月に入ると新型コロナウイルスの影響を受け、学校が休みになりました。こうなってくると益々子育て世代の家庭は夫婦共稼ぎが難しくなりました。時間的な面だけではなく、看護師さんたちにとっては他の問題も出てきます。
「医療従事者」と言うだけで差別される現実
小さい子供を保育園に預ける際、または迎えに行く際、その親の職業が医療従事者だった場合はどうでしょうか。現実的には差別が生まれているのです。子供は何も知りませんが、親の職業が医療従事者というだけで、新型コロナウイルスの観戦を恐れ差別が生まれます。
親や子供が差別されるというのが悲しいですけど現実なのです。そうなると益々医療従事者になることを避ける人が出始めます。医療崩壊を叫ぶ前に、医療従事者が減少していくというのが現実です。
病院倒産続出の危機
新型コロナウイルスは病院経営も苦しめています。大きい病院に行くと3時間待ちの3分治療と嫌味を言われていた頃が嘘のように、患者さんがいなくなりました。これも新型コロナウィルスの感染を恐れてのことです。
今まで混雑していた病院はいわゆる3密の状態になりやすいと想像する人が増え、病院に行かなくなりました。また新型コロナウイルス感染者を受け入れた病院は尚更患者離れが進み、病院経営にも悪影響が出ているのです。
医療従事者として働く人の多くは収入面が平均よりも高いと言われてきましたが、その収入の原資は病院に来る患者さんの医療費です。患者さんが減れば医療費収入も減り、病院経営は益々悪化してきます。世間的にも差別を受けることも覚悟の上で厳しい現場で働く看護師さんたちにとって何よりもの支えは賞与ですが、その賞与も減額してしまいました。
危険というリスクに対し報酬が高めに設定されている看護師と言う職業の仕組みが、新型コロナウイルスの発生により、根底から崩れ始めていると考えられるのです。看護師も一人の人間です。生活のために安全で働ける場所へと転職を考え始める人も出てきます。
看護師が転職する上で注視するべき重要なポイント

個人的な見解ですが、私は無駄な転職は避けるべきだと思います。一般企業に勤めていても同じで、組織と言うのは良い時も悪い時もありますから。賞与が低いから転職すると考えるのは悪くはありませんが、焦った決断は避けて欲しいと思います。
そこで新型コロナウイルスの影響から収入面や職場環境が悪化し、転職を考えている看護師さんたちに「転職を考える上で注視すべきポイント」を解説してみたいと思います。
看護師さんが転職活動する上での注意点その1
改めて源泉徴収票を確認しましょう。そして自分の年収がどの程度なのかを把握します。そして今年度の年収をある程度想定してみて下さい。その上で「翌年の自分の年収」をイメージしてみましょう。この行動が実はとても大切です。
今もらっている収入が実は高いのかもしれません。例えばこの夏少し話題になりました東京女子医大の看護師一斉退職願問題ですが、多くの看護師さんたちが「転職しても年収が下がる」可能性を秘めていました。
名の通った病院ほど年収は高く、仮に転職に成功出来たとしても転職先が看護師さんたちにそれほどの年収を支払っていないケースもありますから。私の妻もそうですが、看護師さんたちの多くは井の中の蛙を自覚していて、実は他の世界をあまり知らない人が多い。
大きな病院で働いてきてその環境が普通に陥ってしまうと、実はとても高待遇で働いていたことに気がつかないで、高い年収を得られる環境を自ら棒に振ってしまう可能性もあります。それだけに自分の年収がどの程度なのかを正確に把握してから行動するべきです。
看護師さんが転職活動する上での注意点その2
職場の環境を改めて確認してみて下さい。この夏に一部ニュースにも出ていましたが、仕事上で使うマスクのコストを削減するために、安いマスクに変えたことで新型コロナウイルスに感染してしまった医師がいます。
コストよりも命が大事なのは分かっていても、経営上資金面を優先させてしまった現実もあったわけです。しかしながら賞与こそ下がっても、職員の安全のために職場環境への経費は惜しまず投資している病院もあります。
転職を考えている人は、今の職場環境が新型コロナウイルス感染対策に対して真剣に取り組み、職員を守る体制になっているのかも確認する必要があります。いずれ元の社会に戻れば収入も戻ります。職員を大切に思う職場が一番なのですから。
看護師さんが転職活動する上での注意点その3
どうしても転職してみたいのなら、転職エージェントへの登録をおすすめします。職場に辞表を出す前に、転職エージェントに登録してカウンセリングを受けてみましょう。そこで聞いた話や紹介された求人に対して「その1」「その2」を当てはめてみて下さい。
今の職場を辞めるべきか、果たして転職するべきか、その判断は転職エージェントのカウンセリング後でも遅くはありません。転職エージェントの利用は無料ですから、一人で求人に応募する前に、エージェントの担当者と相談して検討することをおすすめします。
まとめ
看護師さんの求人状況の問題点、言い方を変えると人材不足と言われている職場は決まっています。そこへ新型コロナウイルスの出現により、収入まで下がり離職もしくは転職を考え始めた看護師さんたちも少なくありません。
焦った判断は後々後悔することは、看護師さんに限らず大人であれば誰でも想像できると思います。転職すべきか、仮に転職しても成功したい、そう思う人ほど一人で悩まずに転職のプロ集団でもある転職エージェントに相談して将来を決めることをおすすめします。
編集長から見た看護師の転職におすすめの転職エージェント
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編集長MR.お~!から転職エージェント活用の心得え
- 転職エージェントは一つに絞らずに複数の転職エージェントを利用すること!!
- 労働条件や業種、職種、年収など希望をまとめておくこと!!
- 転職完了まで通常3~6カ月程度かかることを理解しておくこと!!
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